今宵は宴なり。


by sakonia73cinema

Pierrepoint: the last hangman

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邦題:?
原題:Pierrepoint: the last hangman
監督:Adrian Shergold
製作:2005
DVD:(英)

私的過ぎるかもしれないレヴューを書くことに。

私は死刑反対派である。
それには私の理由がある。

死刑賛成派もいる。
彼らには彼らの理由がある。

もちろん、そこには死刑執行者がいる。
彼らには、その仕事を選び、遂行する理由がある。

Albert Pierrepointはイギリスで最後の絞首刑執行者。
この映画では、Mr. Pierrepointが
死刑執行者の仕事受け、執行したのか、
疑問を抱き、疲労し、執行者を辞めたのか、
その理由を彼の精神的描写で伝えられる。

死刑賛成派、反対派、実際の関係者の理由は、
その理由が作られた背景が大きく影響される。
その人自身の「なり」が反映する。

賛成、反対、従事の理由は、
その人の歴史と志向とは切り離せない分、
恣意的であることが避けられない分、
そこに何か、法といったものでは割り切れないはず。
「賛成」「反対」と単純に、白黒つけられないはず。
慎重に、繊細に、誠実にあらなくてはならない。

私は、死刑には反対。
反対という意見の、それ以前に、上記の理由で、
賛成または反対といった単純な議論には参加しない。
そういう意味で、私は白でも黒でもなく、「グレー」。
(これは、私の職業病ゆえかも。)

死刑は、人間が作った制度。
人間が作った制度の上で、人間の生死を決めるのは、
私には痛すぎて、耐えられない。

オーストリアで、父親が娘を20数年間監禁し、
7人(何人だか忘れた)子供を産ませていた事件。
信じられない事件。
こういう加害者に対して判決が死刑になる場合も、
私は、答えられない、答えないグレーの立場に立つと思う。

人間にはこの加害者と同じような要素がないと、
誰が否定できようか?
もしかしたら、私たちは、「自分にもその要素があるかも?」
という疑問をもちたく無いがために、
死刑という「制度」が存在すると、考えられないだろうか?

もっと単純に、私の「グレー」(強いて言えば「反対」)の理由。
私は死刑執行者にはなりたくない。
自分がやりたくないものを、他人にやらせることは、
私はおかしいと思うから。

ということを、この映画を鑑賞しながら思った。
偶然にも、ある友人一人が先週だかに死刑のことを
ブログに書いていて、死刑について考える経緯があったので、
尚更、良かった。

余談:
主役を演じた Timothy Spall は本当、名優。
巨大ネズミを思い浮かべさせる。
ビーバーといった方がいいかな?
私の観た映画の中では、この映画の彼が、
中でも一番、キュートでした。
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by sakonia73cinema | 2008-05-01 11:46 | イギリス+アイルランド